大西洞老坑は、『硯の王様』・『硯の帝王』 などと呼ばれ、大変貴重な硯とされています。
その石質はきめが細かく、みずみずしい美しさがあり、緻密で丈夫である。石の色は豊富で多彩、またはなやかで多様な形の石紋が見られる。『硯小史』 『端渓硯史』 『洞天清禄』 等には老坑の質について、『細潤(きめ細かくつやがある) なこと玉のようだ』 『温かくやわらかでいて滑らない』 『叩いても音がしない』 『水をいれておいても減らず、よく発墨
(墨色がよく出る) してかつ筆の毛をいためない』 『永く使っていても鋒芒 (墨をおろす石の目) がつぶれることがない』 とロをそろえて賛美している。
|